注意すべき営業トーク
この記事の要点
- 注意すべき営業トークとは、契約を急がせたり、会社名や料金条件を曖昧にしたりする勧誘です。
- 注意が必要な営業の特徴は、「必ず安くなる」「今だけ」などの断定的な言葉が多いことです。
- 安全性を確認する方法は、会社情報、料金表、契約期間、解約条件を書面で確かめることです。
注意すべき営業トークとは?
注意すべき営業トークとは、利用者に十分な情報を伝えないまま、プロパンガス会社の変更や契約を急がせる勧誘のことです。
プロパンガス会社の切り替えを提案すること自体に問題があるわけではありません。実際に、現在の料金や契約内容を見直すことで、自分に合った会社を選べる場合があります。
「必ず安くなります」と断定する営業トーク
「当社に変更すれば必ず安くなります」という説明を受けた場合は、何が、いつまで、どの程度安くなるのかを確認してください。
プロパンガス料金は、基本料金、従量料金、設備料金などによって構成されます。従量料金とは、使用したガスの量に応じて計算される料金です。最初に示された単価が低くても、基本料金やほかの費用を含めると、支払総額が想定ほど下がらない場合があります。
また、契約時の料金が将来も変わらないとは限りません。原料価格や配送費などの変化により、料金が改定されることもあります。
「安くなる」という言葉だけでは、契約の良し悪しを判断できません。次の項目を書面で確認しましょう。
- 基本料金はいくらか
- 使用量ごとの従量単価はいくらか
- 設備料金など、ガス料金以外の費用があるか
- 料金を変更する場合の条件と通知方法
「地域で一斉に切り替えています」という営業トーク
「この地域は一斉に切り替わります」という説明だけで、その場で契約する必要はありません。
プロパンガスは、戸建て住宅では利用者が販売事業者を選べる場合があります。一方、集合住宅では、建物の所有者や管理会社が供給会社を決めていることがあります。
そのため、「近所の皆さんも変更した」「この地域の指定会社になった」と言われた場合は、誰が決定したのかを確認してください。賃貸住宅であれば、管理会社や大家へ直接問い合わせることが大切です。
営業担当者から示された電話番号だけを使わず、管理会社や現在のガス会社の公式サイト、請求書などに記載された連絡先から確認しましょう。
「今だけ」「今日中」と契約を急がせる営業トーク
契約を急がせる営業トークを受けたときは、その場で署名や申し込みをしないことが重要です。
「今日だけの料金です」「今決めないと損をします」などの言葉は、比較や確認の時間を与えない勧誘で使われることがあります。
プロパンガスは生活に関わる継続的な契約です。料金だけでなく、保安体制、緊急時の対応、解約条件まで確認する必要があります。数分の説明だけで決めるのではなく、資料を持ち帰って検討しましょう。
信頼できる事業者であれば、利用者からの質問に答え、契約書を読む時間を設けるのが一般的です。検討する時間を認めず、強い口調で決断を迫る場合は注意してください。
「現在のガス会社から委託されています」という営業トーク
現在のプロパンガス会社や公的な機関との関係を名乗る訪問者には、所属先と訪問目的を確認してください。
営業担当者が、現在契約している会社と似た名称を使って、「料金の確認に来た」と説明したりする場合があります。しかし、実際には別会社への切り替えを目的とした営業である可能性もあります。
名刺を受け取るだけでなく、次の情報を確認しましょう。
- 訪問した会社の正式名称
- 営業担当者の氏名
- 所在地と固定電話番号
「解約費用は一切かかりません」という営業トーク
解約費用について断定された場合は、現在の契約書と新しい会社の契約条件を両方確認してください。
現在の会社との契約内容によっては、設備の貸与、工事費用の精算、契約期間などに関する条件が定められている場合があります。営業担当者が「すべて無料です」と説明しても、現在の契約内容まで正確に把握しているとは限りません。
新しい会社が費用を負担すると説明された場合は、対象となる金額、支払い方法、適用条件を書面に残してもらいましょう。
口頭での約束は、後から内容を確認することが難しくなります。契約書や重要事項を説明する書面に記載されていない条件は、その場で確認してください。
口コミや評判はどこまで信用できる?
口コミや評判は参考情報の一つですが、それだけでプロパンガス会社の信頼性を判断することはできません。
インターネットで会社名を調べると、「料金が安い」「対応が悪い」「怪しい営業だった」など、さまざまな口コミが見つかることがあります。しかし、投稿者の契約内容や住宅環境、利用時期が分からない場合もあります。
プロパンガス料金は、地域、配送条件、使用量、設備の状況などによって異なります。ほかの利用者の料金が、そのまま自分にも当てはまるとは限りません。
反対に、良い評判が多い場合でも、契約条件の確認は必要です。口コミを確認するときは、次の点に注意しましょう。
- 具体的な契約内容や経緯が書かれているか
- 投稿された時期が古すぎないか
- 同じような文章が不自然に繰り返されていないか
- 一つの口コミだけでなく複数の情報を確認したか
- 事業者の公式情報や契約書と内容が一致しているか
怪しいという印象だけで会社を決めつけることも、評判が良いという理由だけで安心することも適切ではありません。最終的には、料金表や契約書などの確認できる情報を基準に判断してください。
信頼できるプロパンガス会社を確認する方法とは?
信頼できる会社かどうかは、料金の透明性、説明の分かりやすさ、契約後の対応体制を確認して判断します。
会社の規模や知名度だけでなく、利用者からの質問に具体的に答えるかどうかも重要です。少なくとも、次の項目を契約前に確認しましょう。
- 料金の計算方法が明確に示されている
- 解約条件が書面に記載されている
- 緊急時の連絡先と対応方法が案内されている
- 設備の所有者と費用負担が明確になっている
- 契約書や説明書類の控えを受け取れる
- 質問への回答を急がず、検討時間を認めている
複数の会社を比較する場合は、同じ使用量を基準にして支払総額を確認してください。基本料金だけ、または従量単価だけを比べると、正確な比較にならないことがあります。
契約してしまった場合はどうすればよい?
不本意な契約をしてしまった場合は、契約書類を確認し、できるだけ早く事業者や相談窓口へ連絡してください。
訪問販売や電話勧誘販売で締結した契約は、条件を満たせばクーリング・オフができる場合があります。クーリング・オフとは、一定の期間内であれば、申し込みの撤回や契約の解除ができる制度です。
ただし、契約方法や状況によって適用の可否が異なります。「もう変更できない」と自己判断せず、契約書、申込書、名刺、受け取った資料、やり取りの記録を保管してください。
営業担当者の説明と書面の内容が異なる場合は、いつ、どこで、誰から、どのような説明を受けたのかを記録しましょう。電話の日時やメールの内容も、相談時の重要な資料になります。
まとめ
注意すべき営業トークには、「必ず安くなる」「今日中に決めてほしい」「地域全体で変更する」といった、断定や契約を急がせる表現があります。
ただし、特定の言葉を使っただけで、その会社が不適切な事業者だと決まるわけではありません。大切なのは、会社名、料金、解約条件、設備費用などを確認し、納得してから契約することです。
プロパンガス公正取引協会としては、口コミや評判だけで判断せず、複数の資料と書面上の契約条件を比較することが、問題を防ぐための基本だと考えています。
プロパンガス公正取引協会について
プロパンガス公正取引協会は、
利用者が安心してプロパンガス会社を選択できるよう、
料金や契約内容に関する情報提供および相談支援を行っています。
現在の料金や契約内容について不安がある場合は、
プロパンガス公正取引協会へご相談ください。



